自分の味方ノート

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1年目3

個別第3回

聞こえないのは、自分のせいじゃない

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この回のねらい

聞き取りにくさは、本人の努力だけで決まるのではなく、まわりの条件(さわがしさ、話す人の向きや速さ、口元が見えるか、人数、きょり)に大きく左右されることを知る。「聞こえないのは、自分のせいではない」と自分の言葉で言えるようにする。まわりの条件はお願いすれば変えられることがあり、配慮をお願いするのは自分を守るやさしさだと知る。

15分の進め方とセリフ例

そのまま読み上げても授業になるように書いています。生徒の様子に合わせて言いかえてください。

1今の気持ち

「今日も、今の気持ちを1つか2つ選んで、数字をつけよう。」前回の「責める声」の話を少しだけふりかえります。「ソラは心の中で、自分のことを何て言っていたっけ。」短縮ルートの生徒は第2回を行っていないので、ふりかえりは省き、場面の「前回の班の話し合い」は「班の話し合いで、話についていけなかった場面」として説明します。

2今日の場面

「今日は、前回の班の話し合いを、もう一度くわしく見てみます。」読んだあと、図を見せて「聞き取りにくさは、2つが重なって起きるんだよ」と説明します。

3考える

「ソラの班で、聞き取りにくくしていたものをさがそう。」(さわがしい・同時に話す・マスク・背中を向けている、が出てくるのを待ちます。)「こんなにそろっていたら、聞こえにくさがない人でも、聞き取るのは大変だよね。聞こえにくさがあることは、ソラが選んだことではありません。そして、聞き取れなかったのには、まわりの条件も大きくかかわっています。だから、聞こえないのは、自分のせいではないんです。」続けて2問目。「この中には、お願いすれば変えられるものがあります。『こっちを向いて話して』『1人ずつ話して』。こういうお願いを、配慮のお願いといいます。配慮をお願いするのは、わがままではなく、自分を守るやさしさです。」

4自分にかける一言

「今日の大事な言葉を、自分の言葉で言ってみよう。書いても、声に出しても、指でさしてもいいよ。」

つまずいたときの声かけ

  • 「でも、自分がもっと集中すればよかった」と言ったとき:がんばろうとしたことは認めたうえで、「集中していても、条件が悪いと聞き取れないことがあるよ」と伝えます。努力が足りないという話にしないようにします。
  • 配慮のお願いにためらいを見せたとき(「目立ちたくない」など):その気持ちは自然なものとして受け止めます。今日は「お願いしてもいい」と知るだけで十分です。お願いのしかたの練習は、セルフアドボカシーの時間に行います。
  • 聞こえのしくみについて質問が出たとき:「じぶんの聞こえプロジェクト」の「学習を深める」を紹介してかまいません。

つらい記憶が出てきたとき(全回共通)

自分にやさしくすることを考えると、前にあったつらい出来事(からかわれた、聞き返していやな顔をされた など)を思い出して、気持ちが重くなることがあります。これは失敗ではなく、心が少しずつ開いてきたしるしです。

  • その日の活動は、途中でやめてかまいません。
  • 「思い出したんだね」と受け止めます。出来事をくわしく聞き出す必要はありません。
  • 足の裏を床につけて感じる、手を温める、ゆっくり数を数えるなど、体の感覚に目を向けます。
  • 最後にもう一度気持ちに数字をつけ、少し下がってから終えます。
  • 強いつらさが続くとき、いじめなどの事実が分かったときは、学級担任・養護教諭・スクールカウンセラーにつなぎます。
  • 「消えたい」「いなくなりたい」など命にかかわる言葉や、自分を傷つける様子があったときは、その日のうちに管理職・養護教諭・スクールカウンセラーと共有し、学校の手順に従います。1人でかかえません。

くわしくは「はじめての先生へ」

セルフアドボカシー教材とのつながり

最後に出てくる「配慮をお願いするのは、自分を守るやさしさ」は、セルフアドボカシーへの橋です。同じ日の残りの時間に、聞き返し方や配慮の伝え方の学習へつなげることができます。

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次の回へのつなぎ

「前回は、聞き取りにくさには、まわりの条件もかかわっていると学びました。今日の大事な言葉を、もう一度言ってみよう。『聞こえないのは、自分のせいじゃない。』」